中の荒れた物件の再検討
新天地での賃貸物件、近隣住民とのトラブルがあり、再度マイホームを探すことになりました。これは!と思った物件があったのですが、任意売却物件で、中がかなり荒れた状態でした(詳細は以下の記事をご参照ください)。前回の検討では、安心して暮らせる物件には出会えず、今回はその続報になります。
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中が荒れていた任意売却物件の内見の後、その際にお世話になった不動産業者様からのご提案、こちらが見つけて提案した物件について、いくつも内見しました。築年数、立地、間取り、周辺環境、価格、それらの条件のバランス、諸々考慮した結果、どれも納得のいくものではありませんでした。立地的にも、マンション自体の造り的にも、例の任意売却物件の方が良いと思えるものばかりでした。そして、色々な物件を見ていくうちに、このエリアの物件の、上記諸条件と価格の関係が、ある程度分かるようになってきました。そして、それが分かるようになると、
任意売却物件をリフォームした方が、結果的に良いのではないか?
と思うようにもなりました。
リフォームの見積もり
私にはリフォーム費用の相場観がなく、リフォームは非常に高額なもの!と思い込んでいたのですが、一度具体的に考えてみる価値はあるように思いました。そこで、再度業者様に連絡を取り、リフォーム費用の見積もりを取りたいということ、そしてそのために、また部屋に入らせてもらいたいと伝えました。まずは、不動産業者様からご紹介いただいた工務店様に、リフォーム費用を見積もっていただきました。そのリフォームの内容ですが、
- 床板全張替
- クロス全張替
- ガラス戸交換
- 部屋の扉全交換
- システムキッチン交換
- トイレ交換
- 襖、障子、畳全交換
- エアコン全室交換
- 給湯器交換
等々。早い話がもうほぼフルリフォームです。唯一洗面台だけが、リフォーム無しでした。出してもらった見積りを、ドキドキしながら見てみると、とても高かったです…。
こんなにするものなのか…、とちょっと衝撃でした。
この費用はとても出せない…と思いましたし、この費用と物件価格を足すと、それ程魅力的な物件とは言えなくなります。
施主支給の提案と検討
もう少し安くやってくれる工務店がないものか、ネットを使って探してみました。そして、新たに2社から見積もりを取ることになりました。最初の工務店様の見積もりの金額部分を伏せて、同じ内容で見積もってもらいました。2社とも安くはなりましたが、それでもまだ高かったです。最安の見積もりを提示して下さった業者様と、いただいたお見積りを見ながらお話させてもらうと、
とご意見いただけました。
なるほど!ではここはどういったものがありますか?
等と、調子に乗って色々質問しまくってしまったら、
とご提案いただきました。
セシュシキュウ…?
と、またピンとこないワードでしたが、色々調べてみると、自分で直接材料を手配するため、業者のマージンが乗らず、コストが抑えられるというものでした。ただ、素人が集めた材料がうまくフィットせず、トラブルになることもあったり、工務店としても利益が少なくなるために、対応してくれないところも多いとのことでした。少し大変かもしれませんが、折角ご提案してもらえたので、検討してみることにしました。
コスト以外にもメリットを感じていました。自分達主導でリフォームすれば、業者の仕入れに依ることなく、設備を完全に自分達で選定できますし、設備のメーカーやグレードがほぼ決まっている分譲マンションではできない経験が得られます。それに、リフォームすれば、中は新築とそう変わらない気持ちで住めます。そこそこの状態の中古マンションを買って、手を入れないまま住むよりも、きっと快適に暮らせるはずです。すっかりやる気になりましたので、実際にコストがどの程度抑えられそうか、具体的な商品選びを開始しました。
施主支給の進め方
まずは、自分達の物件に設置できる設備の条件を確認します。分かりやすいところだとサイズですね。搬入できるものかどうかもチェックが必要です。トイレ等も、必要な水圧とかがありますからマンションの高層階などは注意が必要です。
マンションだと床板の防音性能など、管理規約で決められていることが多いので、自分の部屋以外で決まる条件の確認もお忘れなく!
次に、その条件を念頭に置き、設備メーカーのショールームに出かけ、自分達が気に入る商品を選びます。この時、疑問に思った点は全て聞いてクリアにしておきましょう。そして、その選んだ商品の見積もりとカタログ等をいただいて、同じ商品を安く販売してくれる業者をネット等で探します。安いものが見つかった、それらが問題なく設置できるかどうか、念のため工務店さんにも確認してもらいましょう。最後に、その設置費用について工務店さんに見積もってもらいます。
これを、全てのリフォーム箇所について繰り返し、最終的な価格を出したところ、当初の見積もりよりも、大きくコストが抑えらえそうだと分かりました!これであれば、物件費用を足しても、十分納得のいく価格でしたので、この方向で進めることにしました。
苦戦した住宅ローン
トータルの費用が出たところで、やはり必要になるものは融資です。初めてのマイホームよりは勿論安価でしたが、それでも大金ですから、住宅ローンを改めて組む必要がありました。1社目に居た時、初のマイホーム購入に至るまで、2度物件の購入を検討したことがあり、それを含めて3回住宅ローンの審査を経験していました。いずれのケースでも、住宅ローンで苦戦したことはなかったのですが、今回は違いました。
それは、その当時、私は転職後1年も経っていない状態だったからです。一応、日本有数の大企業に所属していたのですが、それでも転職後1年未満はNGという銀行がほとんどでした…。
「地元の大企業のビッグネームがあっても苦戦するのか…。」と少々驚きました。
利息が高ければ、貸してくれるところはあるにはあったのですが、折角施主支給までして抑えたコストです。簡単には無駄にできません。最終的に、多数の労働者を抱える大手メーカーに所属している利点を生かし、ろうきんに相談することにしました。
色々と大手行よりは条件が悪い部分もありましたが、流石は労働者の味方です。リフォーム費用も含めて、何とか貸してもらえることになりました。 これで費用の目途もつき、一安心です。
契約から入居
新築分譲マンションを契約してから1年半程経ち、まさかもう2軒目を購入しているとは、当時は想像もしていませんでした。ましてや、今度は中古マンション、しかも任意売却物件で、フルリフォームを施主支給で行うなど、全く思いもよらないことばかりでした。1軒目を購入した時の営業マンの方の、「nozyさんはこれからも物件をいくつも買いますよ」という予言めいた言葉、当たっていたなぁとぼんやり思いながら、2軒目の契約書にサインをしました。
リフォームに約2カ月かかりましたが、それが終われば快適な生活が待っていると思うと、妻も騒音問題との折り合いもつけられたようで、転居までは前よりも安定した暮らしが遅れていました。リフォーム完了後、無事に入居し、騒音問題からも解放されました。これでようやく落ち着けると、ホッとしましたね。
そして、この物件でもやはり、玄関にアクセントクロスを張りました。
素人ながらも、一通りのリフォームを一度でも経験できたことは大きかったと感じています。この時は、具体的に不動産事業を始めようとは考えていませんでしたが、今から思えば、この経験をしたことも不動産事業へのハードルを下げてくれたように思います。
とても貴重な経験をさせてくれた2度目のマイホームですが、こちらもそれほど長く住むことにはなりませんでした…。ただ、さらに貴重な経験を積ませてくれた物件になりました。その経験については、また別途記事にしたいと思います。