目標値の算出
これまでに、FIREを達成するための具体的な目標値(必要資産額)について、私がBarista FIREするとした場合を想定して、試算してみました(以下参照)。その結果、やはり1億程度の資産が必要という、厳しい現実を目の当たりにして、愕然としてしまいました…。気を取り直して、ではSide FIREならどうだろうかというのが、今回の記事のお話しです。
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上記と同様の式で試算していくわけですが、その式に年収を入力する必要があります。Barista FIREの場合でも、年収の予想は難しかったですが、Side FIREはもっと難しいですよね。フリーランスや起業したケースですから、予想の元となる条件設定が困難です。
なので、逆から考えて、用意できそうな資産から目標収入を考える方が良いように思いました。そして、その目標収入が具体的に得られそうであるかを考えてみるといったプロセスです。
そうは言っても、用意できそうな資産、これも実は設定が難しいです…。
現在持っている資産、毎月の貯え、その運用利回り、所有不動産の価格変動、それら諸々考慮して決めることになります。 ここで公開できるような素晴らしい数値ではないので、詳細な計算過程は省略させていただいて、かつ、チャレンジングな目標値として、挙げてみたいと思います。それは、私が50歳になるまでに、5,000万円以上の資産を築くというものです。
チャレンジングですが、達成できなくもない数値ですね…。(今不動産が高値で売れれば、イケる…?)
この目標値を置いて、50歳からSide FIREできるかどうか、検討してみます。
Side workでいくら稼げばSide FIREできるか
資産を5,000万円と置きましたので、利回りを4%と仮定すると、運用益を200万円/年と見積もることができます。年間の支出を600万円と見積もりましたので、差額400万円の収入を得れば良いわけです。では、この400万円を具体的に得られそうであるか、検討してみたいと思います。
フリーランスや起業によってその額を得ることを考える前に、既に行っている不動産賃貸の収入を当てはめてみたいと思います。現在、個人で賃貸している物件が1軒、法人で賃貸している物件が2軒あります。いずれも、まだまだローンを支払っていますし、管理費や修繕積立金も支払っていますので、手残りはそれほど多くありません。
特に法人の方は、税金や税理士さんへの報酬など、そういった支出も考えれば、もっと少なくなります。ざっくり見積もって、それらの物件から得られる手残りは、10万円程度でしょう。年間でおよそ120万円ですね。勿論、空室リスクや家賃の下落リスクもありますし、入居者様が入れ替わった際の原状回復費用、長期的には大規模修繕費用も発生します。ですので、実際には、もっと少なく見積もるべきでしょう。
一方で、ローンを支払った結果、物件が資産として残りますから、そのプラスの効果も考慮する必要があります。最終的な物件の価値次第ですが、物件価格が上昇すればその売却益も見込めます。反対に下落したり、売れなくなってしまって負動産化する可能性もありますが、その点は、購入物件を十分吟味することができれば、リスクを下げられるでしょう。
ともかく、プラス要因、マイナス要因それぞれあり、あまり過剰に楽観的、あるいは悲観的な見積もりはせず、不動産収入は一旦120万円とします。そうすると、残りは280万円です。手取りでその金額を得ようとすると、年収として360万円程必要ということになります(以下のサイトを参考にしています)。
年収別 手取り金額 一覧 (年収100万円~年収1億円まで対応)
ただ、これはあくまで給与所得ベースでの計算ですので、フリーランスや起業といった場合ではちょっと変わってきます。
勿論、扶養の状況等によっても変わりますが、私の場合ですと、それでもおおよそ360万円という試算でした。
歳を取っても稼ぎ続けられるビジネスモデル
というわけで、年間360万円を、起業あるいはフリーランスで稼ぎ続けるモデルを考えなくてはいけません。しかも、この280万円が無くなっても何とかなりそうな、年金がもらえるであろう70歳(?)までの20年間、継続できるモデルを。
最初は、フリーランスで技術コンサルタントとして働くことは可能かもしれません。今やっているコンサルティング業の感触から、それに集中すれば可能なレベルかと思います。しかし、やっていけても数年ではないでしょうか。技術の進歩の速い現代で、学びを止めてしまったとしたら、10年も続けられる気がしません。
本業があって、技術をアップデートし続けられないと、コンサルティングで稼ぎ続けることは難しいように思います。ですので、もっと継続的かつ安定的に収入が得られる方法を考えなくてはいけません。しかも歳を取っても実施できる方法を。
そのような条件となると、やはり今実施している不動産事業はとても魅力的に思えます。勿論、リスクは多数ありますし、自分で管理や修繕もやろうとすると、それだけでも十分な労働ですから、少なくともBarista FIREで想定されているような、ゆったりとしたイメージではないと思います。
それでも、歳を取ってもできる点、何より、他の投資や事業では利用しにくい、ローンを利用しやすく、レバレッジを利かせた資産運用ができる点から、不動産事業は魅力的であると考えられます。この不動産事業の規模を拡大し、その結果、賃貸収入を増やすことができれば、フリーランスあるいはアルバイトで稼がなくてはいけないハードルを下げられ、FIREの現実味が増してきます。
私の場合では、起業やフリーランス収入をあげることよりも、今実施している不動産事業を拡大し、それプラス何かでBarista FIREあるいはSide FIREというの手法が、最も現実的かと思いました。
試算結果を受けて今後について考える
今回の見積もりでは、年間支出がちょっと多目であったり、資産の目標が少しチャレンジングであったりと、精度が荒い見積もりとなってしまった感はあります。FIREの目標年齢も、もう少し上げた方が現実的かもしれません。それでも、方針を考える上では十分意味があったと思います。
やはり、不動産事業をもう少し拡大しながら、BaristaまたはSide FIREしやすいよう、現在のスキルを伸ばしていくことが大切かと思いました。 結局、具体的な目標値としては、50歳までに5,000万円の資産としたいと思います。加えて言うなら、不動産事業の手残り収入として月20万円も挙げておきたいと思います。
目標値も決まりましたので、今後は具体的なアクションを考えていきたいと思います。具体的なアクションの前に、FIRE関係のお話が続きましたので、一旦キャリアアップとして、ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得を目指した件について、次回からお話ししたいと思います。