FIRE

Barista FIREかSide FIREか

FIREは選択肢を得るためのもの

前回、4つのFIREのスタイルについて、簡単に比較検討した結果、私に適していそうなものは(実現性も含めて)、Barista FIREとSide FIREの2つが考えられました(以下の記事参照)。これら2つは、選ぶ仕事によっては、近しいものと言えます。ですので、より具体的に考え、比較検討してみたいと思います。

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その前に、基本に立ち返って、FIREの目的を改めて見つめなおしてみます。私がFIREしたいと考えている理由は、以前お話ししたように、仕事が嫌だとか、家族とだけ過ごしていたいだとか、何か一つの理由があり、それだけに強く背中を押されているわけではないのです。何かひとつを求めているわけではなく、どれもバランスよく必要としており、うまく表現できているか分かりませんが、「選択肢が欲しい」ということだと理解しています。

「選択肢がある」状態とは

選択肢について、もう少し具体化してみたいと思います。例えば仕事であれば、辛くなったり、家庭の事情等で辞めたいと思うことがあるでしょう。 そういった時に、「辞められない」ではなく、「辞めたうえでも、生活を維持できる方法が、比較的容易に見つけられる」ということが、「選択肢がある」ということかと思います。

時間についても同様ですね。フルタイムで9時~17時で働かなくてはいけない、残業を断れない、有給が取りづらいではなく、もっと自由度がある状態です。パートナーの休暇に合わせて平日に働かない日を設けたい、夕方は子供のお迎えもあり15時までに仕事を終えたい、といったニーズに対して、ワークシェアで勤務日数を減らしたり、時短勤務にしたり、といった対応が可能だと、選択肢がある状態だと言えるかと思います。

選択肢のある状態の例

では仕事の選択肢について、Barista FIRE、Side FIREのケースで考えてみます。安直かもしれませんが、どちらの場合でも、もし辛くなったりしたら辞めても良いと私は思います。Barista FIREの場合の例として、どこかの大学の非常勤講師として働いており、その大学で働くのが辛くなったとしたら、他の大学に行っても良いですし、非常勤講師の教える部分が嫌になったのであれば、技術職員として実験のお手伝いに専念するのでも良いかでしょう。

Side FIREの場合であれば、フリーランスの仕事を一旦廃業して、Barista FIREの生き方にシフトすることも良いでしょう。そして、Baristaとして一旦どこかに所属しながら、また別の仕事をフリーランスで始めて、Side FIREに戻るという生き方も、自由で良いなと思います。特にBaristaの場合であれば、それ程収入が変わるわけではないでしょうし、退職金だの企業年金だの、その場所にこだわる必要はありませんから、辞めることのネガは少ないのではないでしょうか。

このように、これらのFIREについては、どちらの場合でも働き方の選択肢が多くあるように思えて、個人的にはとても魅力的です。しかし、このメリットを活かすためには、自由度高く働ける環境を飛び移ることができる人材になっておく必要がありますね。こういった観点もあり、私は色んな学びに手を出しているところもあります。

資格コレクターというわけでもないですし、何でもかんでも手を出しているわけでもないですよ…。一応考えてやってます。

「選択肢がある」状態に向けた準備

折角なので、この生き方と私の学びとの関係について、少し触れたいと思います。私は現在研究職ですので、その経験やスキルを活かせ、かつフレキシブル(フルタイムでなく)な働き方ができる仕事があれば、Barista FIREしやすいわけです。考えられる職種は、技術系の顧問として企業に所属する、技術職員あるいは非常勤職員として大学や研究機関に所属する、といったところでしょうか。

前者として働くためには、自分個人の経験や実績が必要でしょう。経験を広げるために、分業の進んだ大企業ではなく、規模は小さいけれども、より多くの経験ができる中小企業を、そして、なるべく多くのサイクルを経験できるよう、開発スピードが速い外資系企業を選択したわけです。 実績については、博士号、MBAのような、これまでに取得した学位があります。加えて、分かりやすいのは論文や特許でしょう。今の仕事でも、なるべく論文や特許に繋がるような仕事を心掛けています。

後者として働くためにも、上記のものが同様に有効だと考えています。それに加えて、教えることのスキルや経験があれば、なお良いように思います。そういった理由もあり、産学連携教育イノベーター育成プログラムなるものに参加し、実務家教員としての準備をしました。

実務家教員のプログラムに参加した経験は、また別途記事にします。

あと大切なのものは、やはり人脈でしょうか。誰しも、よく知っている人の方が、具体的な活躍イメージがありますので、採用しやすくなりますよね。学会等に積極的に顔を出したり、過去の仕事のお付き合いでの繋がりを大切にするなども心掛けています。個人事業を開始したことは、実は人脈を維持・拡大するという狙いがありました。今のところ、狙い通り新しい人脈も広がっていますし、過去の人脈との繋がりも、個人事業が縁で続いていたりします。

経験が選択肢を増やすことに繋がる

個人事業を開始した狙いは、勿論、Side FIREしやすくするというものもあります。今の個人事業が上手くいかなくとも、個人事業を実際に開始した(そして廃業した?)経験があるのとないのでは、また改めて始める際のハードルの高さが違います

また、Side FIREの働き方としては、起業という手もありましたね。私も実際、不動産賃貸のマイクロ法人を設立しています。この事業が無事に拡大できれば、それが一番ありがたい話ですが、例えそうでなかったとしても、個人事業の場合と同様に、設立、運営した経験自体が財産になると考えています。今後起業する場合であっても、全くいちから始めるよりは、非常にスタートしやすいかと思います。

個人事業にしても、法人にしても、一度経験しておくことは、今後のためにとても良いと思います。経営者マインドも身に着きますし、税金や社会保険のことを勉強する良い機会になります

また、起業の場合であっても、何か新しくスタートしなくてはいけないわけではないと思います。Side FIREとBarista FIREの中間のような立ち位置かもしれませんが、本業を退職するけれども、そこから業務委託として仕事を受けるということも可能かと思います。企業に完全に所属はしないけれども、何か新しいことを始めるわけではない、という選択肢です。一定の仕事が見込めるでしょうし、準備もそれほど大変ではないでしょう。とても良い方法だと思います。

さて、結局のところ、私に合うFIREのスタイルとしては、「Barista FIREもSide FIREもどちらもありで、場合によってはお互いを行き来してもよい」ということになると思いました。現在は、将来それがしやすいように、準備を継続して行っているところです。どちらもアリという中途半端な結論になりました。具体的な目標値については、また別途試算して考えたいと思います。

  • この記事を書いた人

nozy

40代理系サラリーマン|キャリアアップ、転職、副業(複業)、不動産事業などにチャレンジしながら、FIREを目指して奮闘中

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