コンサルティングの難しさとその反省
個人事業として、本業の延長の事業(技術コンサルティング)を始めたこと、そして、それをうまく拡大できていないことは以前記載した通りです(以下の記事)。そのため、時間をあまり消費しない収入源として、不動産賃貸業が良いと考えて開始したわけです。
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コンサルティング事業をうまく進められない理由として、やはり単発のお仕事が多く、継続性がない点があります。 というのは、技術コンサルティングというお仕事なので、お客様のお困りごとを、こちらの知識やスキルを教えて解決するわけです。ですが、お腹が空いて困っている人に、魚をあげるようなやり方はしていません。それよりは、魚の取り方を教えてあげるというやり方になるわけです。
そうなると、今後は自分達で食べていけるようなるので、コンサルティングはもう必要なくなりますよね…。
本当はもっと大きな魚を釣れる方法も教えたいのですが、大きな魚を釣りたいという人でないと、その先までは踏み込んで来ない方が多いです。 「お肉も食べたい!」といった、新しいお困りごとが出てきたら、勿論またご利用いただくことはあるのですが、基本的に一度きりのパターンが多いです。
もう一つの課題として、過去の記事でも記載しましたが、私の有給の問題があります。お客様としては、こういったお困りごとは、なるべく短期間で解決したいですよね。しかもお客様の稼働日は、勿論平日なわけですから、私も有給も取得して対応することになります。短期集中で有給取得をするのもなかなか大変ですし、私が副業に対してコミットできる日数は、取得できる有給の日数に制限されるということになります。そこで、有給を多く消費しなくてもよく、繰り返し需要がありそうな副業を始めたいと思うようになりました。
望ましい副業とは
ではどのような副業が良いかですが、その前に、この副業に期待する点を整理しました。まず収入面ですが、収入は多いに越したことはないですが、本業をおろそかにもできません。時間的な制約がありますので、別の収入の柱としてまでは最初から期待しないことにしました。収入面はそれ程期待しないこととしましたが、その代わりといってはなんですが、得られる経験を重視したいと思いました。今後の自分のキャリア(本業のみならず)にとって役立つ経験ができるものであるかどうか、この点を判断する基準に加えました。
そして、コンサルティングの反省点を考慮して、繰り返し需要があるものが望ましいと考えました。 例えば、飲食店や美容院。勿論競争はありますが、お腹が空けば、あるいは髪が伸びれば、需要が発生するわけです。コンサルティングではお困りごとを解決してしまえば需要がなくなってしまいます。 飲食店や美容院を例に挙げましたが、人によっては自分で材料を買って料理するでしょうし、髪も自分で切ったり、家族に切ってもらうという方法も取れてしまいます。
私自身、自分で料理もしますし、実は自分で髪も切っています。
ですから、素人が自分では出せない付加価値を提供できるよう、飲食店はより美味しいものを作る技術、美容院はより美しくできる技術を磨いて、競争するわけです。それに、そういった技術がベースにあるものですと、技術を身に着けるためのコスト(主に修行の時間)が必要になりますよね。そしてその修行は、往々にして本業とは両立しにくいものです。限られた時間で副業しようというところからスタートしているのに、修行や競争のために時間を割いてしまっては、元も子もありません。つまり、継続的に需要がありながらも、そういった競争が生じにくい仕事が、副業として理想的だと考えます。
加えて言うと、その技術の修得が、本業と両立させやすいもの!(贅沢言い過ぎ)
理想的な副業は士業
そんな仕事があったら、寧ろ本業にしたいくらいかもしれませんね。で、実際そんな仕事があるのかというと、これがそうではないかと思うものがあります。所謂独占業務がそれにあたるかと思います。ひとことで言えば士業の皆様ですね。例えば、法律事務は弁護士の、不動産や会社の登記は、司法書士の独占業務です。その他にも、社会保険に関する手続の代理は社労士の、税務申告代理は税理士の独占業務です。
勿論士業の中にも多少の競争は存在すると思います。(先に士業の皆様に謝っておきます…。)
そして、これらの業務は、いずれも継続的に需要が見込めるはずです。何か争いごとや契約ごとがあれば、法律事務は発生しますし、誰かが会社を設立したり、定款を変更したりすれば、登記事務が発生します。会社が設立されれば社会保険にも加入するでしょうし、税も支払うはずです。そして勿論、これらの行為は、例え個人が知識を持っていたとしても、資格がなければ行ってはいけないわけです。(ひょっとしたら一部は自分でしても良いものがあるかも…。) ですので、必ず一定の需要が継続的に発生すると言い切っても良いと思います。
まずは簡単な士業を目指してみる
しかし、どの士業も勿論資格が必要ですし、簡単になれるものではありません。皆さん本業として十分収入を得られるわけですからね。そして、大部分は実務経験も必要になります。こういった独占業務を有する士業の中でも、一番簡単になれる部類のものが、宅建士かと思います。試験の難易度は、他の士業に比べれば易しいですし、実務経験がなくとも、宅建登録実務講習という指定の講習を受ければ要件を満たし、資格の取得が可能になります。
特に私の場合は、不動産賃貸の法人を始める計画があったわけですから、宅建士の資格取得を通じて、不動産の知識を深めることは大いに意味があります。それに、今は買ったものを貸しているだけの賃貸業ですが、今後、物件の売買を含めた事業展開をすることもあり得ます。
物件の所有者自らが貸主である場合は、宅建業には当てはまらないので、宅建業の免許は不要です。
それを業として繰り返し行うようであれば、宅建業の免許が必要となり、宅建士の資格は必須です。つまり私の場合は、本業ではないですが、実務に直接的に関係する資格なわけです。こういった観点からも、やはり取得しておいて損はないでしょう。
具体的に、宅建士の資格を活かした副業としては、宅建士の独占業務である重要事項説明が考えられます。誰しも部屋を借りたり、買ったりした際に、契約の前に1時間くらいかけて、書類の読み合わせをしたことがあるかと思いますが、あれです。この重要事項説明はオンラインで実施しても良いように、法令が改正されました。ですので、例えば引越しシーズンなど、重要事項説明が多く発生する繁忙期に、週末だけオンライン宅建士として働くといったことも可能かもしれません。
具体的な副業の可能性については、また別途検討するとして、少なくとも宅建士の資格取得は実施することにしました。 その経緯については、また別途お話したいと思います。